タンゴ(コンチネンタル・タンゴ)って、何?
アルゼンチン・タンゴをヨーロッパで洗練させたのがコンチネンタル・タンゴ。
その情熱的な香りはそのままに、力強さや歯切れの良さの中に優雅さが垣間見れます。
男性側に体重を預け、足を振り回し絡みつけるような激しい足さばきが魅力のアルゼンチン・タンゴとは異なり、
コンチネンタル・タンゴは舞踏会を思わせるシャープさとエレガントさが魅力。
どちらのタンゴも個性的で素晴らしい踊りですが、生まれは一緒でも、まるで異なる踊りへと成長しています。
コンチネンタル・タンゴの鋭い『首フリ』、
重みを感じさせる体重移動、パキッとした左右回転のチェンジ。
他のスタンダード・ダンスとは違うコンパクトなホールドや足の位置。
『タンゴ職人』という言葉があるほど、この種目への思い入れの強い方は多いです。
社交ダンスの中に、『競技ダンス』というカテゴリがありますが、
この競技ダンスで初心者でも踊る可能性が高いのが『ワルツ』と『タンゴ』。
どちらも全く異なる個性の踊りですから、
踊る方としてはとても楽しいです。
タンゴのかっこよさに憧れて、ボールルームダンス(社交ダンス)を始める方も多いです。
タンゴ(コンチネンタル・タンゴ)はカップルダンスだから・・
初めてタンゴを踊ろうとする方は、
まず先生からステップを学んで、一人で練習してみて、
それから先生や上級者と組んでもらうのが良いでしょう。
(最初から初心者同士で組むのは、難易度が高すぎます)
タンゴはカップルダンスですから、自分勝手に踊るのは厳禁です。
相手の気持ちを考え、自分のステップをしっかりと踏まなければなりません。
男性側なら、しっかりはっきり、しかし優しく女性側をリードすること。
女性側なら、男性側の動きに機敏に反応すること。
そのためには、個人練も大切です。
自分のステップが踏めなければ、足が絡まってコケてしまいます。
もちろん、二人で踊るダンスですから、
カップル練も怠ると、「一人で勝手に踊る、自分勝手なダンス」になってしまいます。
そうなると、カップルダンスとしてのまとまりや、美しさは出せません。
理想としては、ステップをある程度覚えて、リードやフォローができるようになってきたら、
音楽に合わせて『初見の人とお互いに何の打ち合わせもなく、自由自在に踊っていく』ということでしょうか。
これこそ、真のノンバーバル・コミュニケーションなのかもしれません。
欧米ではカップルダンスは教養の一つとして、幼いころから仕込まれます。
カップルダンスは、単なるダンスではなく、
人間力を高める、素晴らしい機会なのです。
タンゴは初心者でもできる?
そんなタンゴですが、
「ダンスはまったくの初心者なんですが、出来ますか?」という質問を頂くことがあります。
その答えは
「もちろん、できます」の一択です。
ダンスはもともと、体を動かして楽しむためのものですから、
上手下手なんてありませんし、
初心者もベテランも、同じです。
ベテランは初心者の人より、ほんの少しだけステップを知っていたり、
音楽に合わせて体を動かすことに慣れているだけです。
体力もあまり関係がありませんし、還暦を過ぎてから始められる方も多いです。
白髪でダンスを踊っている方は、
メチャクチャかっこいいですよ!
もちろん、歩き始めたばかりの2歳から始めるお子さんも多いですし、
要するに、ダンスは年齢も性別も関係ないってことです。
好きなように踊って、ダンスを、音楽を楽しみましょう!
(ダンスジャンルや様式や振付なんてものは、『ついで』です、『ついで』。
自由にのびのびと踊る事こそが、ダンスの本質ですから!)